円表示の金価格の基準は?
基準になっているのは、「ロンドンにおけるロンドン渡しの金価格」です。これは、ロンドン・ゴールド・マーケット・フィキシング・リミテッド(The London Gold Market Fixing Ltd.)が、午後決め価格(p.m.Fixing ice)として公表する、1トロイオンス当たりの米ドル建ての金価格のことです。
この米ドル建ての金価格に「円為替レート」を掛けて求めます。「円為替レート」は、金価格の公表日と同日付のWMロイターが発表するロンドン時間午後4時のスポット・レートの仲値を使用します。
よって、具体的には1グラム当たりの金価格の算出方法は次のようになります。
(具体例)
■「ロンドンにおけるロンドン渡しの金価格」=853.50米ドル/1トロイオンス
■「円為替レート」=105.26円/1米ドル
⇒ 853.50米ドル×106円÷31.1035グラム=2908円
ただし、これはあくまでも市場での取引になりますので、1口当たりの基準価額がこのように算出され、1グラム当たりの金価格の動きとほぼ連動するものの、必ずしも取引価格が金価格の動きと一致するわけではない点には注意が必要です。
金ETFの「買い」のチャンスは?
金(ゴールド)は円高になると安くなり、円安になると高くなりますので、円高傾向が続いた後、円安傾向が始まったあたりが金ETFの「買い」のチャンスとなります。
また、金(ゴールド)の現物取引の指標(London FIX)はドル建てで行われていますので、ドルに対して円が安くなれば金(ゴールド)のドル建て価格は相対的に高くなります。
つまり、円安は、東京工業品取引市場(先物円建て市場)の金価格が上昇する要因になるということです。 |