金価格と産金コストにはどんな関係があるの?
仮に、金価格が産金コストよりも安くなると、多くの鉱山会社が赤字に陥ってしまいますので、採掘が困難になり生産調整が入ります。
そこで金価格の下落に歯止めがかかることになります。
さらに、近年は、鉱山会社が将来生産する予定の「金」を、現在の「金」の価格で売却する「鉱山ヘッジ」も金価格に影響を与えています。
1990年代は現在とは反対で、金価格の低迷が続いていましたので、先安観への不安から、鉱山会社が先物取引を利用して「金」を大量に売っていました。
このため、その年に生産される以上の「金」が売りに出され、金価格は下落しました。
しかしながら、2000年以降は、金価格が高騰してきたことから、反対に鉱山会社が「鉱山ヘッジ」で売ったものを買い戻しているので、金価格を底上げする力となってきています。
金価格は産金コストに左右されるの?
市場で取引される金価格というのは、産金コストが決めるわけではありませんし、また産金コストの上昇が金価格を押し上げているわけでもありません。
しかしながら、金価格が産金コストの水準に近づけば、投資家としては何となく値頃感が得られるというのもまた事実です。
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