金(ゴールド)には「商品」と「通貨」の価値がある
金(ゴールド)というのは、あくまでもモノ(商品)であり、国家が発行する通貨ではありません。
しかしながら、世界中で等しくその価値を認められていることから、金(ゴールド)が通貨の代わりとして使用された時代もあります。つまり、金(ゴールド)には、「商品」と「通貨」の2つの側面があるといことです。
なので、金価格を動かす要因についても、商品としての側面を持つものと、通貨としての側面を持つものに分かれます。
金(ゴールド)の2つの側面とは?
まず、「金」の商品としての側面としては、鉱山生産、公的部門の売買、宝飾需要など、通貨のように頻繁には流動せず、退蔵される商品として需給で資産価値が決定します。一方、通貨としての側面においては、次のような様々な要因が金価格に影響を与えます。
■国際政治情勢
■基軸通貨ドルの価値
■主要国のインフレ率…など
これは、そのようなデータや環境を分析した投資家の判断が、売買を通じて価格に反映されるからです。
金(ゴールド)の地上在庫は?
地上在庫とは、過去に掘り出された「金」の総量のことをいいますが、これは、貴金属の需給調査を行っているロンドンのGFMS(ゴールド・フィールズ・ミネラル・サービシズ)の調査データによると、競技用の50メートルプール3.3杯分の16万3000トンとされています。
また、「金」は腐ることがなく、濃硝酸と濃塩酸を混ぜた特殊な酸「王水」以外には溶けない性質を持っています。なので、掘り出された分はほぼ永久に残ることになります。
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