国際収支とは?
国際収支というのは、ある一定期間内での居住者と非居住者とのすべての経済取引を記録したものです。
わかりやすく言うと、外国とのお金のやり取りを、一定の規則に従って記録したもののことで、外国からのお金の受け取りと外国に対する支払をまとめた一国の家計簿のようなものということができます。
この国際収支には、一定期間の日本と外国との経済取引すべて(財・サービス・資金の流れ)が体系的に記録されていますので、これを見れば、どの部分が黒字でどの部分が赤字なのかが一目瞭然でわかります。
国際収支は、政府関係者が経済政策を考えるときや、資金運用担当者が金融市場の今後の動きを予測する際には、非常に重要な判断材料となります。
国際収支の項目は?
国際収支は、主に次の3つの項目に分けられます。
■経常収支
⇒ 貿易・サービス収支
・貿易収支
・サービス収支
⇒ 所得収支
・雇用者報酬
・投資収益
⇒ 経常移転収支
■資本収支
⇒ 投資収支
・直接投資
・証券投資
・その他の投資
⇒ その他の資本収支
・資本移転の受け払い
・その他の資産の取得処分の取引
■外貨準備高増減
一般的には、経常収支が黒字なら資本収支は赤字となり、経常収支が赤字なら資本収支は黒字となることが多く、基本的に両者の関係は表裏一体といえます。 |