どのような特徴がありますか?
上記のような契約形態であることから、腕一本で活躍している上位10行の外為ディーラーであっても、年初から大きなポジションを持つことには躊躇するため、その年の市場のトレンドを見極めながら徐々に勝負に出るといった感じのようです。
実際、1月に外為市場が大きく動くということはあまりなく、もみ見合う展開になることが多いのが特徴です。
こうしたもみ合い相場も、2月末〜3月上旬頃になりますと、日本は会計年度末、欧米も第一四半期決算を迎えることから、株式市場の喧騒から外為市場も徐々に動き出す時期となります。
なので、3月末までに円高や円安などのトレンドが出ることもあります。
しかしながら、1年が終わってみると、この時期に出たトレンドと反対の展開となっていたということはよくあることです。
例えば、2007年と2008年のドル円相場は、2007年2月下旬にチャイナショックによる円高となりましたが、その後8月のサブプライム問題までは円安となっていました。
あるいは、2008年は3月にベアスターンズ・ショックによる円高となりましたが、その後9月のリーマンショックまでは円安となっていました。
そして、4月頃から、上位10行の外為ディーラーも大きなポジションを持つようになり、外為市場もその年のトレンドを明確に表すようです。 |