人民元と香港ドル
中国の人民元と香港ドルを比べた場合には、香港ドルの方が割安といえます。
人民元と香港ドルは、これまではドルペッグ制※でした。これは、米国を最大の貿易相手にしているので、為替変動で大きな損失を被りたくないという考えからです。
そして、為替差損を被らないためには、米ドルに対して、常に一定の為替レートを維持させるべく、介入により調整を続ける必要がありました。
しかしながら、中国の人民元については、近年ドルペッグ制の影響により、実力以上に人民元安になっているのではないかという批判が高まり、自由化に向けて動き出したのです。
その結果、人民元についてはドルペッグ制が廃止され、いまは一定のレンジ相場のなかで人民元高が続いています。
一方、香港ドルはいまだドルペッグ制を採用し続けています。
よって、現状では、中国の人民元と香港ドルを比べた場合には、香港ドルの方が割安と判断されるのです。
※自国通貨を米ドルに対して固定させることです。 |